みなさんこんにちは~。商品センターの陸です。
色石が好きな人が急増しています。赤、青、緑、紫の宝石といえば、すぐにルビー、サファイア、エメラルド、アメシストを思い浮かべますよね。普通サファイアといったら、青いイメージがすぐ出て来るのは自然です。イギリス王室のハリー王子とウィリアム王子のいとこであるユージニー王女は、裕福な実業家ジャック・ブルックスバンクとの婚約を発表しました。婚約写真で、プリンセスユージニーの婚約指輪を見て、キラキラ光っているのはピンクダイヤモンド?ピンクサファイア?いいえ、それはサファイアの貴族―――パパラチアサファイアです。
では今日、このパパラチアについてお話したいと思います。
目次
1、パパラチアとは
2、パパラチアサファイアに施される「ベリリウム拡散加熱処理」とは
3、産地について
パパラチアサファイアとは、サファイアの一種で桃色と橙色の中間色のものです。日本語表記ではパパラッチャともいいます。パパラチアはシンハラ語で「蓮の花」「蓮の花の蕾」という意味であり、「King of Sapphire(サファイアの王)」と称され、産出量が少なく幻の宝石とされています。
2001年末ごろにいっぱい出回ったマダガスカル産パパラチアに対して、疑問が持ち出されました。それは、本当に「天然のパパラチア」なのかという問題です。ピンクサファイアの加熱処理の過程で、表面にベリリウムを含ませることにより、彩度の高いパパラチアカラーに変化させてしまうのです。ベリリウム拡散が行われたパパラチアサファイアには宝石としての価値はほぼ認められません。
ベリリウム拡散処理されたパパラチアサファイアは二つ特徴があります。まずは彩度が極めて高いです。彩度は色の濃さや強さです。鮮やかなパパラチアサファイアは、ベリリウム拡散加熱処理の可能性が高いので気をつけてください。そしてインクルージョンがほぼありません。
2004年以降は、ベリリウム拡散加熱処理が認められたものに、「パパラチアサファイア」という表記はされなくなりました。「拡散処理のサファイア」と明記されています。しかし、過去に、タイのGITという国立の鑑別機関などで、ベリリウム拡散加熱処理のサファイアに対して「通常の加熱処理」という判定を行っていたという事件がありました。そのため、どこの鑑別機関でも良いというわけではなく、業界内で信頼されてる鑑別機関の鑑別書が安心です。
また、古い日付の鑑別書の場合(特に20年以上前に発行された鑑別書)は、あまり信用できません。鑑別書に「通常、色の改善を目的とした加熱が行われています」と書かれているにもかかわらず、ベリリウム加熱処理が行われている可能性があるのです。あまりにも鑑別書の日付が古い場合には、新しく取り直すことをおすすめします。
一般的に、パパラチアはスリランカ産とマダガスカル産で分けています。もともとは、スリランカでしかないです。マダガスカルの場合は、表面拡散処理が横行しているので、本当にマダガスカルでパパラチアがとれるかどうかは微妙です。
まとめ
希少なものはいつも値段が高いため、偽物が多いです。宝石に対して、処理かどうかも重要です。パパラチアに関するご紹介を読んで、皆さんに役に立つと幸いです!これからもどんどん希少で美しい宝石を皆様に紹介いたします!
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